下地調整材というとモルタルかセルフレベリング材かを検討することが多いですが、セルフレベリング材はここ数年の進化が目まぐるしく、重量物が行き来するような床でも素地として使用できるようにもなっています。

セルフレベリング材は流し込むだけで平らに広がる性質を持ちますが、事前の入念な床診断と、材料の密着を高めて剥離を防ぐための丁寧な下地処理を行わなければ、施工後にひび割れや剥がれといった致命的なトラブルを招きます。

セルフレベリングをはじめとする左官工事の専門会社であるフロアエージェントでは、職人の均し技能と適切な下地処理技術で、材料の特性を最大限に引き出し、新築工事における最終レベル調整から、既存床の改修・補修にいたるまで、フォークリフトや台車がスムーズに行き来できる高精度な床面を実現します。
本記事では、水平モルタルとセルフレベリング材の長所をお伝えした上で、セルフレベリング材が下地調整においてどのように優れているのかについて、また弊社で扱うセルフレベリング材の種類について解説いたします。床の状態にお困りの場合は、写真や図面をお送りいただければ、営業担当が現場状況を確認し、最適な改修仕様をご提案いたします。
セルフレベリング材の厚みはどのくらいが適正?
セルフレベリング工事を検討するにあたり、どのくらいの厚みか知りたい方もいるでしょう。適切な厚みを知ることは、改修後の床の耐久性を担保するために不可欠です。
ここからは、以下2つについて詳しく解説します。
- ・推奨されるのは3mmから5mm
- ・薄すぎるとどんなリスクがあるのか
- 推奨されるのは3mmから5mm

セルフレベリング材の厚みは3mmから5mmが基本とされていますが、使用する製品の種類や施工環境によって適正な厚みは異なります。メーカーがこの厚みを推奨する最大の理由は、硬化後の床の強度を確実に確保するためです。
セルフレベリング材は自己流動性によって床面の凸凹を均一に調整しますが、この性質を正しく発揮させ、十分な強度を得るためには一定の自重が必要です。薄く塗りすぎると必要な強度が不足し、ひび割れや剥がれの原因となるため、適切な厚みを維持して打設する必要があります。
- 薄すぎるとどんなリスクがあるのか
- 一般的に、セルフレベリング材の最小厚みは製品ごとに異なりますが、多くのメーカーでは3mm程度を推奨しています。十分な強度と密着性を確保しつつ、セルフレベリング材本来の流動性を活かして床面の凹凸を均一に調整できる厚みです。
施工環境や下地の状態によっては、3mm以下の厚みで仕上げようとすると、ひび割れや剥がれのリスクがあります。層が薄すぎる床は既存のコンクリート下地との密着力が弱まり、実際の現場でフォークリフトや車両が通行した際に荷重に耐えきれず、床の一部が剥がれる現象が起こりやすくなるため、事前の確実な床測定と丁寧な下地処理が不可欠です。
セルフレベリング材の長所
セルフレベリング材は、建築やリフォームの現場で使用される流動性が高く、自ら平らになる特性を持っている下地調整材です。
主に以下2つの長所があります。
- ・平滑なコンクリート床を実現できる
- ・工期を短縮でき
- 1.平滑なコンクリート床を実現できる
セルフレベリング材とは、流し込むだけで均一なレベルを形成する性質(自己水平性)をもつ自然流動材のことです。
コンクリート床の下地調整材にはモルタルが用いられることが多いのですが、職人の熟練度によって平滑さにばらつきが生じるのが難点です。平滑でないコンクリート床は、光の反射によって凹凸が目立つので美観が大きく損なわれます。
しかし、セルフレベリングの場合には、流し込むだけで高い平滑性を備えたコンクリート床が形成されるため、特に高精度な平坦性が求められる現場や、フォークリフトの走行性を高めて物流効率を改善したい倉庫などの床において、セルフレベリング材をご提案しています。
- 2.工期を短縮できる
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セルフレベリング材は、短期間の施工で完了することも特長の一つです。
モルタルの場合には、乾いて強度が出るまでに数日待つ必要があります。セルフレベリング材の場合には、流し込んだその日に素材の乾燥が終わります。
そのため、翌日にはすぐに次の作業へと移ることができます。これにより、工場を稼働させながらの改修など短工期が求められる現場でも大幅な工期短縮が可能です。
500平米のコンクリート床を施工する場合の工期
- モルタル
- 7日間
- セルフレベリング材
- 1日で完了!
水平モルタルの長所
水平モルタルとは、建築や土木工事で使用される一種のモルタルで、その名の通り水平方向に均一に広げて使用される材料です。
モルタルは、セメント、砂、水を主成分とする混合物で、水平モルタルは特に床や基礎などの水平面の施工に適しています。
下記2つの水平モルタルの長所について解説します。
- ・強度が高い
- ・平滑に仕上げることができる
- 1.強度が高い
水平モルタルは、その配合や施工方法により高い強度を持ち、長期間にわたって使用できる点が魅力です。
例えば、店舗や施設の床など頻繁に人が行き来する場所では、表面が摩耗しやすいことが懸念されますが、水平モルタルはその耐久性により、長期間にわたり美しい状態を保ちます。また、20mm以上の厚塗りが必要な下地調整においても、一度の施工で肉痩せすることなく強固に仕上がります。温度や湿度の変化にも強く、適切な養生を行うことでひび割れが起こりにくいという特徴もあります。
- 2.平滑に仕上げることができる

水平モルタルは、熟練の左官職人が施工時に表面を鏝などで平滑に仕上げることができるため、見た目が非常に美しくなります。
これは特に商業施設やカフェなど、見た目の印象が重要な場所で大きな利点となります。具体例を挙げると、モルタルの風合いをそのまま活かして表面を磨いて光沢を出すことも可能であり、洗練された雰囲気を演出することが可能です。
セルフレベリング材はモルタルに比べて材料費が高い?

材料費は高いが、工期が短く工数が縮減することで、工事全体のコストを考えると高いとはいえない!
セルフレベリング材は材料費だけで見るとモルタルに比べて高いです。しかしモルタルの場合、水と砂とセメントを大量に荷揚げしたり、職人が手作業で平らに均すための人件費や日数がかかったり、長期間の養生期間が必要だったりするためセルフレベリング材より工期が長くかかります。
材料費以外の施工コストがかさむため、工事全体のコストや早期引き渡しの経済メリットで考えると、一概にセルフレベリング材の方が高いとは言えず、むしろコストパフォーマンスに優れているケースが多いです。
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セルフレベリング材よりモルタルをお勧めするケース

工事にかかるコストが変わらず工期も短いため、セルフレベリング材ではなくモルタルを使用するメリットは全く無いように感じますが、中にはモルタルを使用したほうがいい場合もあります。
それは、コンクリート床の厚みが20mm以上の場合です。セルフレベリング材はその高い流動性という性質上、一度の施工で大きな厚みを取ることが構造的に困難です。厚みが必要な現場でセルフレベリング材を使うと、2回、3回と何度も重ねて施工しなければならず、手間も費用もかさみます。
コンクリート床に厚みが必要な場合には、一度の施工で十分な厚みを確保できるモルタルを使用することをお勧めします。フロアエージェントでは下地の状態、必要な厚み、使用環境を確認し、どちらの工法が最も現場に適しているかを正確に見極めてご提案しています。
フロアエージェントでご用意しているセルフレベリング材

ひとくちにセルフレベリング材といっても、実は様々な素材があります。フロアエージェントでは、単に材料を流すだけでなく、物流倉庫、工場、商業施設、データセンターなど、お客様の現場が求める用途やクオリティ、強度条件の実現のために、材料の性能を最大限に引き出す最適なセルフレベリング剤をご提案しています。
① FAフィットレベラー
既存床の軽微なひび割れや、温度変化などによる下地の動きに対して優れた追従性を発揮する、高耐久・高弾性のセルフレベリング材です。改修現場における下地の挙動ストレスを柔軟に吸収・緩和するため、施工後の再クラックや剥離トラブルを長期にわたって抑制します。

② FAカチオンハード
一般的なセルフレベリング材は天候や湿気の影響によって硬化が不均一になりやすいため屋外での使用は不向きですが、FAカチオンハードは屋内・屋外双方で使用可能です。既存の下地コンクリートに対して驚異的な接着強度を誇り、厚さ2mmからの薄塗りが可能で、施工後4時間で軽歩行が可能な速乾性も大きな特長です。薄塗り施工における剥がれのリスクを根本から解消します。

③ FAパワーレベラー
大型フォークリフトや重量車両が頻繁に行き来する、高い耐摩耗性や耐衝撃性が要求される物流倉庫や工場の床に最適な材料です。施工後3時間ほどで軽歩行できるほど速乾性が高く、強靭なコンクリート床を作る素地仕上げとしてはもちろん、各種塗床材の下地としても高い性能を利用可能です。

④ 床レベラー
最もスタンダードなタイプのセルフレベリング剤です。コストとクオリティのバランスに優れているのが特徴で、この上に塗床やタイルなどを施す一般的な床の下地調整として広く採用されています。
⑤ 床レベラーG
より速乾性を求める方には「床レベラーG」がお勧めです。床レベラーに比べればコストは上がりますが、水分が早く抜けるため工期を短縮させることができます。最近では「床レベラー」よりもむしろ「床レベラーG」のほうが改修現場などでの使用機会は増えています。
⑥ タフレベラーG
セルフレベリング材はこれまで車両が通行するような床には適していなかったのですが、車両や台車が通行する工場・倉庫の床の「素地(仕上げ)」にも対応できる高硬度なセルフレベリング材として発売されたのが「タフレベラーG」です。
⑦ タフレベラ―Gプラス
タフレベラーGをさらに強固にしたセルフレベリング材が「タフレベラ―Gプラス」です。一般的な塗床と比べて遜色ないクオリティと表面強度を実現できます。フォークリフトのように、車両に貨物を加えた重量のあるものが通っても問題ない強度を短工期で形成できるため、倉庫のように重量物が頻繁に走行する場所での使用にも堪えます。
⑧ タフレベラーG勾配用
この商品はセルフレベリング材を勾配に使うことはできない、という常識を覆しました。適切な粘性を持たせることで、工場や厨房など水勾配(傾斜)が必要な床面の不陸調整におすすめです。
セルフレベリング工事やコンクリート床の不陸調整はフロアエージェントへ

セルフレベリング材は、適正な厚みと最適な材料選定を行うことで、従来の左官モルタル工法を凌駕する短工期と高精度な平坦性を実現できます。
剥離のない強固なコンクリート床を完成させるには、流し込む前の「丁寧な清掃、および新設・既設の現場に応じた的確な下地処理」など、現場状況に応じた正確な施工判断が重要です。
フロアエージェントでは、現地調査から下地処理、施工にいたるまで一貫施工が可能です。物流倉庫や工場など、用途に合わせた最適な走行性と耐久性を備えた床面をご提案します。
新築工事のレベル調整から既存床の不陸補修まで、床の凸凹にお困りの方はぜひご相談ください。




