FAカチオンハード

安全データシート

1.製品及び会社情報

製品名    :FAカチオンハード
会社名    :株式会社フロアエージェント
住所     :東京都足立区南花畑3-4-14
電話番号   :03-6809-6031
FAX番号   :03-6809-6032

2.危険有害性の要約

GHS分類
健康に対する有害性  皮膚腐食性及び皮膚刺激性     :区分1
           眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性:区分1
           発がん性             :区分1A
           特定標的臓器毒性(単回ばく露)  :区分1(呼吸器系)
           特定標的臓器毒性(反復ばく露)  :区分1(呼吸器系・腎臓)
記載がないものは区分に該当しないまたは分類できない。

ラベル要素 絵表示又はシンボル :

注意喚起語  :危険
危険有害性情報:重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷
        発がんのおそれ
        呼吸器系の障害
        長期にわたる又は反復ばく露による呼吸器系、腎臓の障害
注意書き   :【安全対策】
        取扱い後はよく手、顔を洗うこと。
        保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
        粉塵を吸入しないこと。
        この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
        【応急措置】
        吸入した場合:空気の新鮮な場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
        皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに、汚染された衣類を脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。
        眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。直ちに医師に連絡すること。
        飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。
        汚染された衣類を再利用する場合:洗濯すること。
        ばく露又はばく露の懸念があり、気分が悪い場合:医師の診断及び手当を受けること。
        【保管】 乾燥した冷暗所で、水分・湿気に注意し保管する。
        【廃棄】 内容物や容器は、都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に廃棄を委託すること。

3.組成、成分情報

単一製品・混合物の区別:混合物
化学名又は一般名       :珪砂、超速硬セメント、再乳化形粉末樹脂、顔料、その他
化学特性(化学式)      :SiO2、3CaO・SiO2、2CaO・SiO2、3CaO・Al2O3、4CaO・Al2O3・Fe2O3、CaSO4・2H2O、Al2O3
化管法及び安衛法による成分表示:労働安全衛生法:名称等を通知すべき危険有害物 (法第57条の2、施行令第18条の2別表第9)
                ・ポルトランドセメント(政令番号 第545-2号)
                ・酸化アルミニウム(政令番号 第189号)製品に2.8%含有する。
                ・酸化鉄(政令番号 第192号)製品に0.1%含有する。
                ・カーボンブラック(政令番号 第130号)製品に0.1%含有する。
                ・結晶質シリカ(政令番号 第165-2号)製品に0.1%以上含有する可能性がある。

4.応急措置

吸入した場合:速やかに新鮮な空気の場所に移し、咳等が治まらなければ医療処置を受ける。
皮膚に付着した場合:速やかに水で洗い流し、必要に応じて医療処置を受ける。
眼に入った場合:速やかに清浄な水で最低15分洗眼したのち、医療処置を受ける。
飲み込んだ場合:水でよく口の中を洗浄したのち、医療処置を受ける。被災者の意識が朦朧としている場合、意識がない場合は、無理に吐かせないで、速やかに医療処置を受ける。
ばく露又はばく露の懸念のある場合:気分が悪いときは、医師の診断・手当てを受けること。

5.火災時の措置

消火剤        :不燃物質であるため必要としない。
使ってはならない消火剤:情報なし

6. 漏出時の措置

人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置:回収作業には、保護手袋、保護長靴、保護眼鏡、防塵マスク等の保護具を着用する。
環境に対する注意事項           :粉塵が飛散しないようにする。
                      濃厚な洗浄水は中和・希釈処理等により、河川等に直接流出しないように対策をとる。
封じ込め及び浄化の方法及び機材      :漏出、飛散した場合には、掃除機、スコップ、箒等により、できるだけ粉体の状態で回収し、廃棄まで容器で保管する。やむをえず、床面等に残ったものは、水で洗浄する。洗浄水は回収し、中和処理等により適切に処理する。
                      回収物や回収した洗浄水は、13.廃棄上の注意に従い、廃棄又は排水する。

7. 取扱い及び保管上の注意

取扱い
   技術的対策
   取扱者のばく露防止        :眼、皮膚等への接触を避けるために、適切な保護具(保護手袋、保護長靴、保護眼鏡、防塵マスク等)を着用する。
                     取扱い後は、顔、手、口等を水洗いする。
   局所排気・全体排気        :屋内で取扱う場合は、換気に注意する。
   注意事項             :袋の場合、破袋等につながるような粗暴な取扱いをしない。
   安全取扱注意事項         :みだりに粉塵が発生しないように取扱う。
   接触回避             :アルカリ性なので、酸性の製品との接触を避ける。
保管
   安全な保管条件
   混触禁止物質           :水と接触のおそれがない場所に貯蔵すること。
   適切な保管条件や避けるべき保管条件:部外者が触れない措置を講ずること。
                     変質を防止するため、直射日光、水漏れ、湿気、熱を避けて常温で保管する。
   安全な容器材料          :防湿性の容器

8.ばく露防止及び保護措置

設備対策      :室内で取扱う場合は管理濃度以下にするために十分な能力を有する換気装置を備える。多量に取扱う場合は集塵機を設置する。
           取扱い場所近くに、眼や身体を洗浄するための設備を設置する。
管理濃度      :労働安全衛生法 作業環境評価基準
           土石、岩石、鉱物、金属又は炭素の粉塵
           E=3.0/(1.19Q+1) E=管理濃度(mg/m3) Q:遊離けい酸(結晶質シリカ)含有率(%)
許容濃度      :日本産業衛生学会(2018年) 吸入性結晶質シリカ 0.03 mg/m3
                          第2種粉塵 吸入性粉塵 1 mg/m3
                               総粉塵 4 mg/m3
           ACGIH TLV-TWA(2015年) 結晶質シリカ 0.025 mg/m3
保護具
呼吸器の保護具   :防塵マスク
手の保護具     :保護手袋
眼の保護具     :保護眼鏡
皮膚及び身体の保護具:保護長靴、保護衣
衛生対策:取扱後は手洗い、うがい、洗顔等を十分に行い、皮膚や粘膜から洗い流す。

9.物理的及び化学的性質

外観
物理的状態     :固体
形状:粉体
色         :灰色
臭い        :無臭
pH         :水と接触すると12~13
物理的状態が変化する特定の温度/温度範囲
沸点、引火点、発火点:不燃性の固体
溶媒に対する溶解性 :水に難溶性。有機溶媒に不溶。
その他       :爆発性なし、水硬性

10.安定性及び反応性

反応性       :通常の条件では危険な反応は起こらない。
化学的安定性    :水と反応して安定固化する。
危険有害反応可能性 :該当しない
危険有害な分解生成物:該当しない

11.有害性情報

急性毒性(経口)                      :データ不足のため分類できない。
(経皮)                          :データ不足のため分類できない。
(吸入:気体)                       :区分に該当しない(分類対象外)。GHS定義による気体ではない。
(吸入:蒸気)                       :データ不足のため分類できない。
(吸入:ミスト)                      :データ不足のため分類できない。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性、眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性:水と接触すると強アルカリ性(pH12~13)を呈し、眼、鼻、皮膚に対し刺激性があり、眼の角膜、鼻の内部組織、皮膚に炎症を起こす可能性がある。
呼吸器感作性又は皮膚感作性                 :データ不足のため分類できない。
生殖細胞変異原性                      :データ不足のため分類できない。
発がん性                          :結晶質シリカはIARCでグループ1に分類されていることから、区分1Aに分類されている。本製品は区分1Aである結晶質シリカを0.1%以上含有する可能性があるので区分1Aに分類した。
生殖毒性                          :データ不足のため分類できない。
特定標的臓器毒性(単回ばく露)               :短期ばく露でも吸入濃度が高い場合は呼吸器系に影響を及ぼす結晶質シリカを、本製品は10%以上含む可能性があるので区分1(呼吸器系)に分類した。
特定標的臓器毒性(反復ばく露)               :多量に長時間吸入すると『じん肺』になる恐れがある。特定標的臓器毒性を持つと分類されている結晶質シリカを10%以上含む可能性があるので区分1(呼吸器系、腎臓)に分類した。
誤えん有害性                        :動粘性率が不明のため分類できない。

12.環境影響情報

生態毒性   :接触水はアルカリ性を呈するので、環境に影響を及ぼさないように注意する。
残留性・分解性:情報なし
生体蓄積性  :情報なし
土壌中の移動性:情報なし

13.廃棄上の注意

残余廃棄物       :・固化後、廃棄物の処理および清掃に関する法律に基づき廃棄する。
             ・洗浄水などの排水は、水質汚濁防止法等の関連諸法令に適合するように十分留意しなければならない。
             ・処理等を外部の業者に委託する場合は、都道府県知事の許可を受けた産業廃棄物処理業者に産業廃棄物管理票(マニフェスト)を交付して委託し、関連法規を遵守して適切に処理する。
汚染容器・包装の廃棄方法:容器は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に従い処分する。

14. 輸送上の注意

国際規制          :該当しない
国内規制          :該当しない
輸送の特定の安全対策及び条件:・粉塵のたたない方法で輸送する。
               ・破袋、損傷、容器からの漏れ、荷崩れ等の防止を確実に行う。
               ・湿気、水漏れに注意する。

15. 適用法令

毒物及び劇物取締法       :該当しない
労働安全衛生法         :粉じん障害防止規則
                 名称等を表示すべき危険有害物(法第 57条、施行令第 18条別表第 9)
                 名称等を通知すべき危険有害物(法第 57条の 2、施行令第 18条の 2別表第 9)
                 リスクアセスメントを実施すべき危険有害物(法第57条の3)
                 ・カーボンブラック(政令番号 第130号)
                 ・結晶質シリカ(政令番号 第165-2号)
                 ・酸化アルミニウム(政令番号 第189号)
                 ・酸化鉄(政令番号 第192号)
                 ・ポルトランドセメント(政令番号 第545-2号)
じん肺法            :法第2条、施行規則第2条別表 粉じん作業
化学物質管理促進法(PRTR)  :第一種、第二種指定化学物質に該当しない。
廃棄物の処理及び清掃に関する法律:第3、12条等

16. その他の情報

引用文献:・JIS Z 7253:2012. GHSに基づく化学品の危険有害性情報の伝達方法-ラベル、
     作業場内の表示及び安全データシート(SDS)
     ・厚生労働省(2021)「GHS対応モデルラベル・モデルSDS情報」、
     < http://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen_pg/GHS_MSD_FND.aspx>(参照2021.09.28)

記載内容は当社の最善の調査に基づいて作成しておりますが、記載のデータや評価に関しては必ずしも安全性を十分に保証するものではありません。すべての化学製品には未知の有害性が有り得る為、取扱いには細心の注意が必要です。
ご使用者各位の責任において、個々の取扱い等の実態に応じて適切な使用条件を設定くださるようお願いします。