近年、ナチュラルな風合いや重厚感のある空間づくりが注目される中で、「アンティークモルタル仕上げ」が人気を集めています。まるで時間をかけて味わいが増したような質感が特徴で、住宅から店舗内装まで幅広く活用されています。
本記事では、アンティークモルタルとはどんな素材なのか、その特徴やメリット、施工方法、注意点、メンテナンス方法までを詳しく解説します。
初めて耳にする方でも理解できるように、丁寧に説明しますので、ぜひ参考にしてください。
アンティークモルタルはDXマテリアル株式会社の開発したモルタルです。
商品特性はこちらも合わせてご参照ください。
https://kenbire.jp/user_data/antique_m1
また弊社でも過去に紹介した記事がありますのでこちらもご一読ください。
→モールテックスが高い!?高騰する内装仕上げ材に一石を投じる『アンティークモルタル』が登場
アンティークモルタルとはどんな素材?基本的な特徴を解説
アンティークモルタルとは、通常のモルタルにエイジング加工を加えて、まるで長い年月を経たような風合いを演出できる仕上げ方法です。インダストリアルやヴィンテージテイストの空間にぴったり合うのが特徴です。
モルタルにエイジング加工を施した仕上げ
通常のモルタルは、セメントと砂、水を混ぜて作られる建築素材で、下地や仕上げ材として広く使われています。アンティークモルタルはそこに「エイジング加工」を加えることで、古びた風合いや深みのある表情を出すことができます。
時間が経ったような見た目を、新品の建材で再現できるのがアンティークモルタルの大きな特徴です。
美術館やカフェなど、空間に独特の雰囲気を出したい場所でよく採用されます。
経年変化のような質感が出せる
アンティークモルタルの魅力は、なんといっても「経年変化」のような味わいを最初から表現できることです。ひび割れやムラ感、陰影のある表情など、通常のモルタルでは出しにくいニュアンスを再現可能です。
光の当たり方によっても見え方が変わるため、時間帯や季節によって違った印象を楽しめます。
無機質な印象になりすぎず、温かみのある空間づくりに役立ちます。
自然素材との相性が良い
アンティークモルタルは、木材や革、リネンなどの自然素材との相性が抜群です。無垢の床材や古材と組み合わせることで、落ち着いた雰囲気とバランスの取れたデザインを実現できます。
モルタルの冷たさを、木や布のぬくもりで中和することで、心地よい空間が完成します。
北欧風、ナチュラルモダン、ブルックリンスタイルなど、さまざまなインテリアテイストにマッチします。
住宅だけでなく、カフェや美容室、雑貨店などでも人気があります。
内装・外装どちらにも使える
アンティークモルタルは、室内の壁や床、カウンターなどの内装はもちろん、外壁やエントランスなどの外装にも使えます。耐久性のある素材であるため、適切な処理を施せば屋外使用にも十分対応できます。
防水処理や紫外線対策をしっかり行えば、長く美しい状態を保つことが可能です。
建物全体のトーンを統一したい場合に、内外装での使用が特におすすめです。
屋内外をシームレスにつなぐデザインにも適しています。
アンティークモルタル仕上げのメリットと魅力
アンティークモルタル仕上げには、見た目の美しさだけでなく、実用面でも多くのメリットがあります。以下にその魅力を紹介します。
重厚感と味のある見た目を楽しめる
一番の魅力は、なんといってもその「見た目」です。重厚感のあるテクスチャーと自然なムラ感が、空間に深みを与えてくれます。
無機質でありながらもどこかあたたかみを感じさせる、不思議な雰囲気を演出できる素材です。
シンプルな家具や照明とも相性がよく、素材そのものの存在感が際立ちます。
高級感のある空間づくりを目指す方にもおすすめです。
木やアイアンなどの異素材と組み合わせやすい
木材のナチュラルさや、アイアンの無骨な印象と調和しやすいのも魅力です。異素材とのコントラストによって、より一層味のある空間になります。
ミックススタイルのインテリアやDIYリノベーションにも最適です。
デザインの幅が広がるため、インテリアコーディネートがより楽しくなります。
コーヒースタンドやセレクトショップでもよく採用されています。
店舗やカフェなどで人気が高まっている
アンティークモルタルは、特に商業施設や飲食店での需要が高まっています。SNS映えする背景素材としても優秀で、おしゃれな店舗づくりに一役買っています。
視覚的なインパクトがあり、来店客に強い印象を残せるため、ブランディングにも貢献します。
ロゴやサインと組み合わせることで、独自の世界観を表現できます。
施工コストに見合った集客効果が期待できるのもポイントです。
アンティークモルタル仕上げの主な施工方法とは?
アンティークモルタルの仕上げ方法は職人の技術によりさまざまですが、主に以下のような手順で施工されます。
コテやスポンジで模様をつける
基本となる施工方法は、下地処理を行い、モルタルを塗った後にコテやスポンジを使って模様をつけることです。力の入れ具合や道具の角度によって仕上がりが変わります。
刷毛目や押し跡、かすれ模様などを意図的に作ることで、味のある表情を出します。
経験豊富な職人であれば、思い通りのデザインを再現可能です。
色粉や顔料で表情を加える
メーカーがフルオーダーで生産しているモルタルであるため、グレーやブラウンだけでなく、ブルーグレーやカーキなど、好みに応じた色調に調整可能です。
色味を加えることで、空間全体のトーンをコントロールしやすくなります。
また、異なる色を重ねることで層のような奥行き感を演出することも可能です。
照明との組み合わせ次第で、表情豊かな空間に仕上がります。
トップコートで質感を調整する
仕上げにトップコートを塗布することで、表面のツヤ感やマット感を調整できます。つや消しタイプを使えば自然な風合いに、少し光沢を持たせれば高級感を演出することができます。
トップコートは、見た目の演出だけでなく、汚れ防止や耐久性アップの役割も担っています。
施工場所や用途に合わせて、適したタイプを選ぶことが大切です。
トップコートをしない場合は、汚れが染み込みやすくなるため注意が必要です。
既存の壁や床に重ね塗りが可能
アンティークモルタルは、新築だけでなく、既存の壁や床の上から塗ることも可能です。下地の状態が良好であれば、大掛かりな解体作業をせずに施工できる点も魅力です。
リノベーションやリフォームでも取り入れやすく、コストと時間を抑えながら空間を一新できます。
タイルやコンクリート面の上からも塗装できる場合がありますが、下地処理は必須です。
事前に施工業者としっかり相談し、適切な方法を選びましょう。
アンティークモルタル仕上げに向いている場所と使い方
アンティークモルタルは、住宅・店舗問わずさまざまな場所で活用できます。以下に代表的な使用例をご紹介します。
カフェや美容室などの店舗内装
雰囲気づくりが重要なカフェや美容室では、アンティークモルタルの持つ独特な風合いが非常に効果的です。
壁面やカウンターなどに取り入れることで、トレンド感のある空間演出が可能になります。
手仕事感が伝わる仕上がりは、来店客に心地よい印象を与える要素となります。
店舗のコンセプトに合わせてカラーや質感を選ぶとより効果的です。
玄関やエントランスのアクセント
家の第一印象を決める玄関まわりにアンティークモルタルを取り入れると、重厚感と個性を兼ね備えた仕上がりになります。
落ち着きのあるトーンが訪れる人をあたたかく迎えてくれます。
汚れや湿気の影響を受けやすい場所なので、防水性の高いトップコートを活用するのがポイントです。
照明の演出と組み合わせると、さらに美しい陰影が生まれます。
リビングの壁やテレビボードの背景
リビングのアクセントウォールとして使用すると、部屋全体の印象がグッと引き締まります。
テレビボードの背面に施工すれば、日常的に視界に入る場所がスタイリッシュに変化します。
インテリアに合わせた色調選びで、統一感のある空間を演出できます。
アートや装飾と組み合わせても美しく映える素材です。
キッチンカウンターや洗面台まわり
水回りにも使用できますが、防水処理と定期的なメンテナンスが重要です。
無機質になりがちな場所を、温かみのある素材で演出することで、使いやすさと美しさを両立できます。
カウンターの天板に用いることで、オリジナリティの高いデザインが可能になります。
耐熱性にも優れているため、調理スペースにも適しています。
アンティークモルタル仕上げの注意点と長持ちさせるコツ
美しい仕上がりを長く保つには、いくつかの注意点があります。以下に大切なポイントをまとめました。
ひび割れ防止のために下地処理を丁寧にする
施工前の下地処理が不十分だと、施工後にひび割れが生じる可能性があります。下地材の状態を確認し、しっかりとプライマー処理を行いましょう。
丁寧な下地づくりが、長期間の美観維持に直結します。
段差や隙間がある場合は、事前にパテなどで均しておくと安心です。
特に床面は、荷重や摩耗がかかるため、入念な下地施工が必要です。
水回りには防水処理が必要
モルタルは水を吸いやすい性質があるため、キッチンや洗面所などの水回りには必ず防水処理を施しましょう。
防水性のあるトップコートや専用シーラーを使用することで、吸水やカビのリスクを減らせます。
日々の掃除のしやすさにも関わるため、仕上げ材の選定は慎重に行いましょう。
こまめにメンテナンスすることで、劣化を最小限に抑えられます。
紫外線による劣化を防ぐため定期的なトップコートが必要
屋外で使用する場合、太陽光による色あせや劣化のリスクがあります。これを防ぐには、定期的にトップコートを再塗布することが重要です。
目安として5年に一度のメンテナンスが推奨されています。
UVカット効果のあるトップコートを選ぶとより長持ちします。
ひび割れや剥がれを放置すると劣化が進行するため、早めの対応が大切です。
衝撃に弱いので家具の取り扱いに注意する
アンティークモルタルは硬い素材ではありますが、重い家具の移動や衝撃には注意が必要です。
特に角部分や薄く施工された箇所は、割れやすいため、ゴム脚などで保護することをおすすめします。
椅子やテーブルの脚にフェルトを貼ると、傷の予防にもなります。
普段から丁寧に扱うことで、美しい仕上がりを長く保つことができます。
アンティークモルタルの仕上がりを美しく保つためのメンテナンス方法
施工後のメンテナンスを適切に行うことで、アンティークモルタルの美しさを長く保つことができます。
表面のホコリは柔らかい布でふき取る
普段の掃除では、柔らかい布やハンディモップでホコリを取り除くだけで十分です。
硬いブラシやたわしは、表面に傷をつける恐れがあるため避けましょう。
ホコリや汚れを放置すると、汚れが染み込みやすくなるため、こまめな掃除が理想です。
定期的に掃除することで、表面の劣化を予防できます。
汚れが目立つ部分は中性洗剤でやさしく掃除する
頑固な汚れが付着した場合は、中性洗剤を薄めた水でやさしく拭き取りましょう。
アルカリ性や酸性の強い洗剤は、表面を傷める恐れがあるため使用は控えてください。
必ず目立たない場所でテストしてから使用するのが安心です。
ふき取り後は、水分が残らないように乾いた布で仕上げましょう。
トップコートは5年ごとに塗り直す
トップコートは時間と共に劣化します。定期的な塗り直しを行うことで、見た目だけでなく、耐久性や防汚性能も維持できます。
施工業者に相談すれば、最適なタイミングや種類を提案してもらえます。
自身でメンテナンスする場合は、取扱説明書や施工マニュアルに従って行いましょう。
メンテナンス次第で10年以上美しさを保つことも可能です。
カビやシミが出た場合は専門業者に相談する
水回りや湿気の多い場所では、カビやシミが発生することがあります。無理に落とそうとすると、かえってダメージを広げることもあるため注意が必要です。
専門業者であれば、適切な処理方法で安全に対応してくれます。
カビや汚れを根本から除去し、再発を防ぐための処置もあわせて行えます。
早めの対応が仕上がりを守るカギです。
アンティークモルタル仕上げに関するよくある質問
最後に、アンティークモルタルに関するよくある質問をまとめました。
DIYでも施工できる?
DIYでの施工も可能ですが、綺麗に仕上げるにはある程度の技術と練習が必要です。特に広い面積や高いデザイン性を求める場合は、プロに依頼するのが安心です。
練習用のパネルやサンプルで一度試してみると、失敗を防げます。
費用はどれくらいかかる?
施工費用は、施工面積やデザインによって異なりますが、1平米あたり15,000円程度が目安です。
詳細な見積もりは、現地調査を行ってから出されるのが一般的です。
外壁にも使える?
はい、外壁にも使用可能です。ただし、耐久性を高めるために防水処理とUVカットのトップコートが必須となります。
風雨や紫外線にさらされる場所では、施工方法にも工夫が求められます。
経年劣化で見た目が悪くならない?
アンティークモルタルは、むしろ経年による変化も「味わい」として楽しめる素材です。
定期的なメンテナンスを行うことで、劣化ではなく「風格」として維持することが可能です。
まとめ:アンティークモルタルの特徴・施工方法・注意点を総整理
アンティークモルタルは、経年変化のような味わいを再現できる、個性的で魅力的な仕上げ材です。
その見た目の美しさやデザイン性の高さに加え、異素材との相性の良さや施工場所の自由度など、数多くのメリットがあります。
ただし、ひび割れ防止や防水処理、メンテナンスなど、注意点もしっかり把握しておくことが大切です。
DIYでも取り入れやすく、店舗や住宅のデザインをワンランクアップさせる選択肢として、今後ますます注目される素材です。
理想の空間づくりのために、アンティークモルタルをぜひ検討してみてください。
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