
カフェ・アパレルショップ・美容室・飲食店など、コンクリートの質感を活かした床デザインが多くの業態で取り入れられています。打ちっぱなしのクールな雰囲気やモルタルのマットな表情は、インダストリアルテイストやミニマルなブランドイメージと相性がよく、近年ますます人気が高まっています。一方で、コンクリート床には冷えやすさ・ひび割れリスクなど考慮すべき点もあります。
フロアエージェントは、コンクリート床・左官工事の専門施工会社として、店舗の用途や求めるデザイン、床に必要な機能、下地の状態に合わせて、研磨、モルタル・研ぎ出しなどの左官仕上げ、塗床から適した工法で床を仕上げます。下地処理から仕上げ施工まで一貫して対応できるため、意匠と使いやすさの両面を考えた店舗床づくりが可能です。
この記事では、店舗の床にコンクリートを採用するメリットとデメリット、代表的な仕上げの種類、業態別の選び方、費用、施工前に確認したいポイントを解説します。
店舗の床材としてコンクリートやモルタルが選ばれる理由
コンクリートやモルタルを床材に採用する店舗が増えている背景には、デザイン性と実用性の両立という大きな理由があります。もともとは工場や厨房など業務用途で使われてきた素材でしたが、そのむき出しの質感と無骨な雰囲気が現代の店舗デザインにおいてむしろブランドイメージを強化する要素として再評価されています。
耐久性とメンテナンス性の高さ
店舗の床は毎日多くの人が行き交い、重い家具や什器の荷重にも耐えなければなりません。コンクリートは圧縮強度が高く、摩耗に強い素材であるため、長期間にわたって床としての機能を維持しやすいという特徴があります。
また、フローリングやカーペットと異なり、継ぎ目が少ない仕上がりになるため汚れが目地に入り込みにくく、清掃がしやすい点も店舗オーナーに支持される理由のひとつです。飲食店の厨房や土間部分など、水や油が飛びやすい環境でも適切な表面処理を施すことで高い耐汚染性を発揮します。

インダストリアルデザインとの親和性
コンクリートやモルタルの床は、露出した配管・ダクト・むき出しの天井などと組み合わせることで、インダストリアル・ヴィンテージ・ウォームモダンといったデザインテイストを演出しやすい素材です。
打ちっぱなしの不均一な表情や、研磨によって生まれる光沢感は、同じ素材でも仕上げ次第でまったく異なる雰囲気を生み出します。ブランドの世界観を内装で表現したい店舗にとって、コンクリート床はデザインの自由度が高い有力な選択肢となっています。

店舗のコンクリート床仕上げの種類
コンクリート床は、仕上げ方法によって見た目・機能・費用が大きく変わります。店舗の用途や表現したい質感、清掃方法、床に必要な機能に合わせて仕上げを選ぶことが大切です。
また、希望する仕上がりを実現するには、施工前に下地の状態を確認し、工法に合った下地処理を行う必要があります。ここでは、店舗で採用される代表的な5つの仕上げ方法を紹介します。
打ちっぱなし仕上げ(スケルトン活用)
スケルトン物件の既存コンクリートをそのまま活かす方法で、躯体の表情をあえて見せるデザイン手法です。大規模な床工事が不要なため、施工コストを抑えられる点が魅力です。一方で、既存のコンクリートの状態が悪い場合は、補修・研磨などの下処理や保護塗装が必要になり、その分の費用がかかります。
既存床の状態が良好であれば、表面を清掃し、必要に応じてクリア塗装や含浸材を施工することで、コンクリートの質感を残しながら、発塵や汚れの浸透を抑えた手入れのしやすい店舗床に仕上げられます。

モルタル仕上げ
モルタルはセメント・水・砂を混合した素材で、コンクリートより細骨材(砂利)を含まない分、滑らかな表面に仕上げることができます。
厚みは通常5〜40mm程度で、施工後はコテで均して仕上げます。コンクリートよりも細かい表情を出せるため、マットで均一な質感を好む店舗に多く採用されています。飲食店の土間部分や物販店のフロア全体に用いられるケースが多く、「土間コン仕上げ」とも呼ばれます。ひび割れが発生しやすい素材でもあるため、伸縮目地の設置や養生期間の確保が重要です。

研ぎ出し仕上げ
研ぎ出し仕上げは、セメント系の材料に種石やガラスなどの骨材を混ぜて塗り付け、硬化後に表面を研磨する工法です。
研磨によって内部の骨材を見せることで、通常のモルタル仕上げとは異なる石目や光沢を表現できます。骨材の種類・大きさ・色の組み合わせによって仕上がりを変えられるため、店舗のコンセプトやブランドイメージに合わせた意匠をつくりやすい点が特徴です。
フロアエージェントでは、エクストンやビールストーンなどの研ぎ出し仕上げに対応しています。床だけでなく、壁、カウンター、什器などにも施工でき、空間全体で仕上がりを統一することも可能です。

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ポリッシュコンクリート(研磨仕上げ)
ポリッシュコンクリートは、コンクリートやモルタルの表面をグラインダーで研磨し、光沢や滑らかさを引き出す仕上げ方法です。研磨の度合いによって鏡面に近い光沢から落ち着いたマット感まで調整でき、無機質でありながら高級感を演出できる仕上がりが特徴です。セレクトショップや美容室、ギャラリーなどデザイン性を重視する業態で採用される例が増えています。汚れが付着しにくく掃除がしやすい点もメリットで、耐久性も高いため長期間美しい状態を保てます。
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エポキシ・ウレタン塗床(樹脂仕上げ)
コンクリートやモルタルの上に樹脂系の塗料を塗布する仕上げが塗床(ぬりゆか)です。エポキシ樹脂塗床は高強度・高耐久で光沢感があり、清掃のしやすさに優れています。ウレタン樹脂塗床はエポキシより柔軟性があり、衝撃や振動に強く耐薬品性も高いため、飲食店の厨房や食品関連施設に向いています。いずれも下地コンクリートの保護と機能性の向上を兼ねており、カラーバリエーションが豊富なため床の色味をデザインに合わせてコントロールできる点も魅力です。
コンクリート床のメリットとデメリット
店舗のコンクリート床にはデザイン面・機能面での長所がある一方、事前に把握しておくべきデメリットも存在します。
コンクリート床の主なメリット
コンクリート床の最大のメリットは耐久性の高さです。適切な仕上げと保護処理を行えば、10年以上にわたって表面の劣化を抑えることができます。フローリングのように経年で反りや隙間が生じることがなく、継続的な美観の維持が比較的容易です。
また、カーペットのようにアレルゲンになりやすい繊維くずが出ないため、飲食店や医療・美容関連の店舗でも衛生管理がしやすい点もメリットです。さらに、仕上げ方法によっては、内装費用を抑えながらデザイン性の高い空間をつくれる点も選ばれる理由です。

コンクリート床のデメリットと対策
一方でコンクリート床には注意すべきデメリットもあります。まず、床が硬いため長時間立ち仕事をするスタッフの足腰への負担が大きくなりやすい点があります。厨房やカウンター内などスタッフが長時間滞在するエリアには、疲労軽減マットの併用を検討するとよいでしょう。
次に、冬場の冷えの問題です。コンクリートは熱伝導率が高く、床面が冷えやすいため暖房効率に影響することがあります。床暖房の導入や断熱材の組み合わせで対応できますが、設計段階での検討が必要です。
また、コンクリートやモルタルは、乾燥収縮や下地の動きなどによって、ひび割れが生じる場合があります。そのため、目地を計画的に設け、十分な養生期間を確保することで、ひび割れの発生リスクを抑えます。
さらに、表面に保護クリア塗装や含浸材を施すことで、油・水・汚れの浸透を抑える効果も得られます。
業態別・用途別のコンクリート床の選び方
コンクリート床の仕上げは、店舗の業態や利用シーン・デザイン方針によって最適な種類が変わります。
飲食店の場合
飲食店ではホール(客席エリア)と厨房で求められる機能が異なります。客席エリアではモルタル仕上げや打ちっぱなし、ポリッシュコンクリートが空間の雰囲気を高める選択肢として有効です。
厨房や土間エリアでは、耐油・耐水・耐薬品性が求められるためウレタン塗床やエポキシ塗床が適しています。特に厨房の床は清掃しやすさと滑り防止の両立が重要であり、ノンスリップ加工(粗面処理)が施された塗床材を選ぶことが推奨されます。

物販・サービス店舗の場合
アパレルショップ・セレクトショップ・美容室などでは、ブランドイメージと一体となった床デザインが求められます。
ポリッシュコンクリートは光沢と清潔感を演出でき、高級感を求める店舗に向いています。モルタル仕上げはマットで落ち着いた雰囲気を作れ、ナチュラル・ミニマルなテイストの店舗と相性がよいです。什器の荷重が集中する箇所は床面の強度を事前に確認し、必要であれば補強を施すことが重要です。

店舗のコンクリート床にかかる費用と施工前の注意点
コンクリート床仕上げの費用が変わるポイント
コンクリート床の施工費用は、仕上げの種類・下地の状態・施工面積によって異なります。
| 仕上げの種類 | 費用に影響する主なポイント |
|---|---|
| 打ちっぱなし | 清掃・保護塗装のみで仕上げられるか、補修や研磨まで必要になるか |
| モルタル仕上げ | 施工面積、塗り付ける厚み、使用する材料や仕上げ方 |
| 研ぎ出し仕上げ | 使用する材料や骨材の種類、研磨工程、施工する範囲 |
| ポリッシュコンクリート | 研磨する深さや回数、求める光沢の程度 |
| エポキシ・ウレタン塗床 | 塗膜の厚み、使用する材料、防滑性・耐油性など必要な機能 |
このほか、施工場所や作業時間帯、開店までの工期によっても費用は異なります。
施工前に確認しておきたいポイント
コンクリート床の施工を検討する際は、下地の状態や物件の契約条件、施工に必要な期間を事前に確認しておくことが重要です。
ここまで見てきたように、店舗のコンクリート床では、仕上げごとの費用差だけでなく、下地の状態や契約条件、施工・養生に必要な期間まで含めて計画することが重要です。
フロアエージェントでは、ご希望の仕上がりと現場条件を確認し、必要な下地処理、施工工程、養生期間を整理したうえで、工事内容とお見積もりをご案内します。
まとめ
店舗のコンクリート床には、打ちっぱなし、モルタル、研ぎ出し、ポリッシュコンクリート、エポキシ・ウレタン塗床など、さまざまな仕上げがあります。仕上げによって質感や光沢、清掃性、耐油性、防滑性などが異なるため、店舗のデザインだけでなく、客席・厨房・売場・バックヤードなどの使い方に合わせて選ぶことが大切です。
また、希望する仕上がりを実現するには、使用する材料だけでなく、下地処理、仕上げの厚み、研磨する深さ、光沢の程度なども施工前に整理する必要があります。施工や養生に必要な期間も工法によって異なるため、開店までのスケジュールを踏まえて計画しましょう。
フロアエージェントは、コンクリート床・左官工事の専門施工会社として、下地処理からモルタル・研ぎ出しなどの左官仕上げ、研磨、塗床まで一貫して施工します。店舗の用途と完成イメージに合わせて必要な工法を組み合わせ、意匠性と使いやすさを備えたコンクリート床に仕上げます。
店舗の床にコンクリートを採用したい方や、仕上げ方法に迷っている方は、計画段階からフロアエージェントへご相談ください。





